東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターでは、社会調査データの保存・公開を行うデータアーカイブ事業を中心として、社会調査の実施、二次分析研究の普及・促進、国内外のデータアーカイブとの連携などを行っています。
当センターでは、共同利用・共同研究促進のための事業として、二次分析にかかわる共同研究の募集を行います。2023年度は「参加者公募型」および「課題公募型」で募集しますので、ご応募ください。
■参加者公募型研究
「参加者公募型」研究は、あらかじめテーマを設定し、参加者を募って二次分析を行う研究会です。
1年をかけて分析を行い、翌年の2月か3月の成果報告会にて研究成果を発表、ディスカッションペーパーにその成果をまとめます。
2023年度のテーマは、「「在留外国人総合調査」(時系列調査)を用いた在留外国人の生活に関する二次分析」です。
この研究会では、株式会社サーベイリサーチセンターが自主事業として実施している「在留外国人総合調査」の過去3回(1回目2020年4月/2回目2022年4月/3回目2023年4月)の3回の時系列調査データを使用します。
本調査は、在留外国人の人権から就業・住宅・地域コミュニケーション・日本語学習・保健・福祉・子育て・就学・収入・災害・余暇・運転・生活課題までの約70問の設問項目で構成しており、各回概ね1000人の回答を得ています。
また、各回のサンプルについては、民間のモニター会社が所有する「WEBモニター」を利用し、調査時点の「在留外国人国籍の割合」を考慮して対象を設定(地域性は考慮していません)しています。
扱うデータは、1回目から3回目までの調査のデータです。
1回目(2020年調査,サンプルサイズ1000)データはすでにSSJDAで公開中です
(調査番号:1399、「在留外国人に関する調査,2020」https://ssjda.iss.u-tokyo.ac.jp/Direct/gaiyo.php?eid=1399)。
2回目(2022年調査,サンプルサイズ999)のデータは2023年2月中にSSJDAに寄託済み(公開準備中)。
3回目(2023年調査)のデータは2023年4月に全国の調査を実施後、5月末までにSSJDAに寄託予定です。
研究会への参加メンバーは2回目と3回目のデータをSSJDAで公開される前に利用できます。
本調査の特徴は、前述したように人権から就業・収入・住宅・地域コミュニケーション・日本語・保健・福祉・子育て・就学・災害・余暇・運転・生活課題まで、在留外国人の国内での生活を総合的に把握するために全領域を網羅的に実施しています。
但し、民間調査機関が実施した調査結果であるため、母集団の設定では住民基本台帳等のデータを使用することが出来ないため、あくまで利用できるWEBモニターで調査している点は考慮いただきたい点です。
調査の規模、設問の網羅性など、在留外国人の生活における課題にかかわる要因を分析するうえで国内には類のないデータだと思っております。
今後、生活を共にする在留外国人をよりより知るために、また、幅広く知るために本調査を実施し、調査データから社会課題を解消していく一助になればと実施していますが、調査主体だけではこの網羅的なデータを専門的に分析及び課題の抽出を行うことが困難です。幅広い研究分野から、多くの研究者方にご参加いただくことを望みます。
※株式会社サーベイリサーチセンター https://www.surece.co.jp
■課題公募型研究
「課題公募型」研究は、申請者が研究テーマ・利用データ・共同研究者を設定して応募し、弊センターが所有する社会調査データを用いて行う研究です。
募集は年1回です。2月または3月に成果報告会を開催します。
社会学、経済学、政治学、その他幅広い分野からのご参加をお待ちしています。
なお、弊センターの社会調査データについては、弊センターウェブサイトの「データ検索システム」などを参照してください。
https://ssjda.iss.u-tokyo.ac.jp/Direct/datasearch.php
【応募方法】
https://csrda.iss.u-tokyo.ac.jp/quantitative/kobo/ から「申請書様式1」または「申請書様式2」をダウンロードし、必要事項を記入の上、s-analysis@iss.u-tokyo.ac.jp にメールでお送りください。
メールの件名には、「参加者公募型研究(二次分析研究会)の応募」など、参加者公募型か課題公募型かがわかるよう、明記してください。
【応募締切】
2023年4月27日(木)17時
【その他】
研究会は原則ウェブ会議システムを使用する予定です。
【問合せ先】
二次分析研究会事務局: s-analysis@iss.u-tokyo.ac.jp